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すみだ総合車輛センター SUMIDA Comprehensive Depot

主に鉄道模型製作や改造、オーバーホールの代行の記録。たまにプラモデル、稀にどこか行きます。ウチでは365日日本国旗を掲げています。

鉄コレ東急7700系を異端児7715編成に改造3:床下機器フルスクラッチ  

目玉のひとつ、床下機器のフルスクラッチにかかります!(大長編です)

試験的要素を含んで製作されたという7715編成ですので、「GMの床下機器をバラして並び替え」や「完成品からコピー」さえ使うことができません。

HSー20コンプレッサなど一部はできますが、大部分はどうしようもありません。

そこで3Dプリントです。

形があるものなら何でも作れる3Dプリントは、このような1点モノの製作にはもってこいです。

幸い7715編成は異端児ということで着目もされやすく、フルスクラッチできるだけの資料は揃っています。

早速取りかかりましょう。


まずはキャンバスを作ります。

鉄コレ東急7700系を実際に測って大きさを決めます。

余裕のある配置ではなく、R243カーブ通過もできるように配慮しながら実車に則った台車間ぎゅうぎゅう詰めの配置をします。

高さも同様。

勾配の出入口で下手したら下に擦るかも知れないということはあまり考えず、見栄え重視で設計することにします。

床下が重厚感のある出来になってたらモデル全体がいい感じに見えることを知っています。

そういう意味もあり、この床下機器フルスクラッチは重要な試みとなります。


7715床下作り始めましたの

まずは2Dでスケッチ。

私にとっては絵を描く感覚で書いていきます。

ここで失敗しても、大体のことはあとでいくらでも修正できます。

サクサク書いていきましょう。


手をつけた7715号にはSIV一体型VVVFがありました。

いきなり大物です。

当然断流器のような特殊形状のものもあります。


7715断流器


7715だいたいできた

とりあえずは7715号のぶんが書けたら立体へ。

1/150ですから、当然いくらかのデフォルメはしながら作っていきます。

☆RG660-A-M型VVVF装置
7715VVVF.png

こちらのVVVF、市販完成品のような金型成型では不可能な側面モールドも施しています。

☆7715断流器
7715LineBreaker.png

同じように見えるフィンも、細かく見ると特徴が出ているモンです。

極限までリアルにしようかとも思いましたが、おそらく今の3Dプリント技術では無理だと思うのでやめておきました。



7815号は、7715号のコピーをもとに作っていきます。

7915号も含め、結果的に全く共通の機器を3両で使えたのはブレーキ制御装置、ブレーキ表示器箱、TASC、グランドスイッチ箱、速度計保障器、単位スイッチ箱くらい。

あとはタンク類が大小2パターンが向きを変えて使えました。

たった3行で終わってはいますが、この工程には2日かかっています。



次は一番厄介で、ある意味一番の目玉のなコンプレッサーを作ります。

7815号のコンプレッサーはD.C.駆動のHS20。

コンプレッサーユニットは共通なので、あとで部分的にコピーします。


HS20-1.png

終わったあとに見れば、あぁ、こんな簡単な形から始まったんだなぁというところ。


資料を見まくっていると、メカニックでもある私は構造に詳しくなっていきます。

そしてそのメカニックの知識は時として設計にも役立ちます。

コンプレッサーがどんな原理で動いているかを知っていれば、例えばモーターの中心軸とシリンダーの中心軸は交差しているハズとかいうのも分かり設計がしやすいのです。

マニアックなことを言えば、このHS20はボクサーエンジンのように水平対向配置でクランクは共通じゃないから、等間隔で右サイドのシリンダーと左サイドのシリンダーの中心軸はずれているハズ…とか。

低騒音化の要はこの水平対向配置にある!

潤滑オイルを入れておくためクランクケースはいくらか深さが設けてあるハズ…とか。

ストロークは…とか。


HS20途中

シリンダーだけではまだHS10なのか20なのかわからない!

「ル」だか「兄」だか「ハ」のようなこの部分ができれば、コレはHS20とわかります!


HS20完成

いいですね!

3Dモデリングの画面では、モデルを自在に動かすことができます。

その利点を生かして、色んな角度からHS20を見てみましょう!

HS20ファン垂涎?!笑


HS20UpperView.png

HS20を真上から見たことなんてないです。

うーん、こんな感じになってるのか。


HS20UnderView.png

HS20を真下から見たことなんてないです。

見るには死を覚悟しなければなりません。

オレンジ色の箇所は実際には存在しない部分です。


HS20FrontView.png

HS20を真正面から見たことなんてないです。

解像度の関係でデフォルメをしているものの、こんな感じなんですね。


HS20-ACDrive.png

今までのHS20はD.C.(直流)駆動のものでしたが、こちらはA.C.(交流)駆動のものです。

同じ出力のモーターでは一般的にA.C.駆動モーターのほうが小型になります。

もちろんその大きさの差も表現しています。


作っていてエアの流れも分かりました。

一次エアフィルター(多分)→二次エアフィルター(多分)→高圧縮シリンダー→エアクーラー→(ここにエア安全弁)→低圧縮シリンダー→補助空気ダメ→外部

のようです。たぶん。

この設計図面では、そのエアの通り道も全て完璧に再現されています。

拡大して1/12プラモデルでも作りたい!笑


できた

ひととおりできました!




最後に、これらを適切に出力するための再配置です。

上になってる面が一番きれいに出力される面ですので、それを考慮して配置。

非常に壊れやすい部品になると思うので、サポート材もあまりつかないようにしたほうがいいです。

サポート材はDMMの方が取ってくれますが、あまり気を使わせないで済むようにしたいのです。

変なトラブル防止にもなります。

VVVFなど分厚い装置と同じようにグランドスイッチなど薄い機器を並べてしまうと、その厚みを補填するようにごっそりサポート材がついてしまいます。

これを取るのは大変だし、その作業のときには少なからずパーツに負荷がかかります。

全ての機器の裏側を着地させておき、出力させたあとに手前に持ってくるようにすれば、手間は増えますがディテールは損なうことなくより確実により安くパーツが出来上がります。


AirPipe.png

こちらの空気配管はその最たる例です。

東急の特徴とも言えますし、これはしっかり表現したいところ。

でもあまりにも細いのでサポート材を取る作業には耐えられないでしょう。

だったら、サポート材がつかなければいいのです。


HS20Pedestal.png

ディテールアップのためにわざわざ別パーツ化したHS20のための台座。

この向きならほとんどサポート材はつきません。


7715-SIV_Integrated_VVVF.png

奥行きを表現し、且つディテールを損なわないために別パーツ化された7715号のSIV一体型VVVF。

SIV一体型でないVVVFも別パーツ化して奥行きを表現。


HS20splited.png

奥行きを表現し、且つディテールを損なわないために真っ二つにされたHS20。

3Dプリンターの出力性能の関係で、HS20は半分に切ってプリント後に貼り合わせるほうがディテールを損なわないと思いますので、そのようにしました。

テストの意味合いもあり、真っ二つにしないバージョンも入れておきました。

これの結果で、HS20の作りかたを考えます!


AirTanks.png

仲良く横並びの空気ダメも奥に入る部分を別パーツ化。


KANSEI.png

切り取る場所をわかりやすく、ランナーのつきかた、ディテールのための向き、出来る限りサポート材がつかない構造、全て考慮したらこんなへんちくりんな出で立ちになりました。

ピタッと貼るだけで完結できれば楽だな~なんて思っていましたが、やっぱり無理でした笑

そのかわり、ほぼ完璧な機器配置に抜群の立体感の機器が出来上がるハズ!

たった3両で3,000円以上もする破格(田の字抵抗器を考えるとだいぶ安い)ですが、それに見合うディテールにはなったハズです。

さっそく注文です!

「あまりに細かいところはサポート材は取らなくてOKです」と注釈を入れておきました。

パーツへの負荷を減らして破損を防ぐためです。

DMMの方もやりたくないでしょう。

どんなふうに仕上がるのでしょうか。

とても楽しみです!
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Posted on 2015/11/13 Fri. 18:00 [edit]

category: 東京急行電鉄

thread: 鉄道模型 - janre: 趣味・実用

tag: Nゲージ  鉄道模型  鉄コレ  東急7700系  7715編成  3Dプリント 
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